ハワイ・マレー沖海戦

海戦記念日12月8日を目前に控え、「ハワイ・マレー沖海戦」(山本嘉次郎監督)封切り。これは東宝が大本営海軍報道部と共同企画し、製作費77万円、宣伝費15万円をかけた超大作だった。真珠湾奇襲攻撃と、それにつづく、マレー沖でのイギリスの大型戦艦「プリンス・オブ・ウェールズ号」「レパルス号」を轟沈した模様を模型装置による特殊撮影を挿入して描くドキュメントの戦争大作で、東宝撮影所内には1,800坪ものプールがつくられ、そこには真珠湾が実物そのものにでき上がった。そべては600分の1に計算され、模型のアメリカ艦隊が浮かんだ。爆撃による爆破、炎上、波浪等も精細に再現された。日本海軍の航空母艦も千葉県館山に実物大で構築された。特殊撮影の監督は円谷英二、主演は大河内伝次郎、藤田進、黒川弥太郎、原節子など、東宝のスターが結集された。
映画は封切初日から爆発的人気を集め、どの劇場も客が殺到し熱気にあふれた。封切り8日間の収入だけで150万円を突破、「空前の超記録、堂々たる成績」と評された。観客は凄まじい迫力の戦闘場面に血を湧かせ、大戦果の戦勝気分に酔いしれた。主人公の少年が予科練の厳しい訓練を受けて立派に戦うというのがこの映画の主題だが、予科練志願者が急増したといわれる。

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