北一輝逮捕

宮内省怪文書事件の中心人物北一輝並に辰川龍之助両氏は17日東京地方裁判所秋山予審判事の召喚を受け長時間取調べの上令状を執行、夕刻市ヶ谷刑務所へ収容された。
探聞するところによれば両氏は昨年6、7月頃株式会社十五銀行の不安な営業状態と宮内省との関係を記載した文書を関係者に配布し銀行方面から45万円の沈黙料を収受したとの事実に基く由だが、当時この事は司直の探知するところとなり古山検事取調べの結果犯罪事実が明瞭となつたが、時たまたま同銀行は破綻に瀕してゐたので検事局も財界の同様をおそれ暫く伏せてゐたが、先頃石郷岡検事から両氏を恐喝罪として起訴してあつたので両氏にとっては今回の収容は以外であつたらしい。なほこの事件については市来元日銀総裁が仲裁役をつとめた事実があり、某政党領袖も裏面にて策動したといはれてゐるから取調べの進展につれ証人又は参考人として召喚される模様である。
(東京日日)

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