奈良の小作争議

昨春以来、約1箇年の間騒擾に騒擾を重ね来つた奈良県下の高市、北葛城両郡の小作争議は其の後の小作人側の思想愈よ悪化し、今は司法権、警察権を以てするも解決の曙光すら見えざる程度まで赤化し結果、俄然田中首相は奈良地方裁判所の加藤検事正の提出せる詳細なる調査報告書に基き近く閣議にこの問題をかけて閣僚の意見を取纏め、その善後策と解決方法を議することゝなつた。蓋し一地方の小作争議に閣僚を以て之れが対策を図るは全く未曽有のことに属し如何に字体の急迫せるかを窺ふに充分である。
(読売・以下に続く記事とも発禁となった)

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