永井荷風『断腸亭日乗』より

正月二十五日。空晴渡り、昨日にもまさりて更に暖なり。午後三菱銀行に赴き、去秋改造社及び春陽堂の両書肆(しょし)より受取りたる一円全集本印税金総額五万円ばかりになりたるを定期貯金となす。実は旧臘より今春にかけて手堅き会社の株式を買はむと兼ねてより相知れる仲買にたのみ置きしが、思はしき株なき様子なりしを以て、定期預けとはなせしなり。
(永井荷風『断腸亭日乗』より)

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