活動写真と青少年

全盛を極めてゐる活動写真の一般的状況と之が教育方面に及ぼす影響に就て府社会教育係の手で久しい間調査研究を進めてゐたが、此の程調査も完成し是が参考資料を文部省宛報告したが府下市町村に在る活動写真館60箇所に就て調査を挙げると、現行活動写真が青少年に及ぼせる影響に就て剣劇の流行に連れ幼少年の遊戯で模倣する者が増し、時代物特に幕末志士に関するものは青年に共鳴する所が多く正義々侠奉公犠牲冒険等の精神を鼓舞し世話物西洋物、特に喜劇に属するものは必ず恋愛沙汰抱擁舞踏其他娼態嬌態多く敏感な青年の思想感情に及ぼす影響は頗る多く、大正15年より本年8月迄の府生年教育相談所に来所した不良少年96名中活動写真が自家又は他家の金品を窃取する動機を与へたもの男子14名、金品窃取家出浮浪の原因となつたもの男子7名女子1名で、所謂フアンとなつたもの男子23名女子2名である。尚興行の制度は年々制限されず観覧し得る状態にあるので早く人生の暗黒面情事等を知り早熟を促進する所と見る。
(京都日出新聞)

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