犀川騒擾事件

1月8日
岐阜県安八郡墨俣、結、名森、薪、大藪、福束、仁木の7町村では、木曽川支流改修工事に関し、犀川の堤防を切り落として新川をつくる県の計画に反対運動をつづけ、関係7町村長は連袂辞職し深刻化していた。岐阜県当局は町村長職務管掌を派遣し、厳重な警備の下で名森村村役場に午後6時すぎ裏口から入った。それを知って激高した3,500人の村民はその夜村役場に突入。岐阜県各地からの警官600人あまりと愛知県からの応援300人の警官と衝突し、村民側からは重傷者5人、負傷者十数人、警官側は3人の負傷者を出した。

1月9日
午前10時、県知事は、第三師団岐阜六十八連隊より三個中隊の出動を要請した。午後には、各地からの応援の農民で5,000人にふくれあがり、警官隊は包囲された。名森村では女房や娘が農民に滝田氏をし、青年団は万一に備えて衛生団を組織した。

1月10日
11日に農民が犀川切り落とし反対運動陳情のため県庁に押しかける前、突如、総検挙のために岐阜、愛知両県の警官600人が20数台のトラックに分乗して、4隊に分かれてブラックリストにより、約40人を検束して、トラックで岐阜県刑事課に送った。

1月11日
3,000人あまりの農民が県庁前に集まり、名古屋憲兵隊の60人が市内の要所と県庁の内外を固め、県議事堂内には愛知県からの応援300人の警官が警備。安八郡の代表60人あまりが県庁内に入り県知事と会見したが、知事の回答は要領をえないので死を賭しても目的貫徹に努むと報告。

11月7日
犀川騒擾事件の被告46人のうち5人に対し、岐阜地方裁判所は禁固6~8月、懲役6月の実刑判決を言い渡した。実刑判決の5人は、私欲のため、計画的にやったのでもないから、刑が重すぎるとして直ちに抗訴の手続きを取った。

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