サッコとヴァンセッチ処刑

〔ボストン発〕
7年間世界中を騒がせて居たイタリー無政府主義者サツコ、ヴアンセツチの両名は本日払暁遂にチヤールスタウンの監獄において電気死刑に処せられた。監守は22日午後10時40分に至りサツコ及びヴアンセツチ両名に対し愈よ死刑の時が近づいた旨を予告する所あつたが、ヴアンセツチは監房内を歩きながら、「我等は避け難い事実の前に頭を下げなければならぬ」と沈痛な面持を以て語つた。一方サツコは監守に対しイタリーにある彼の父の許に送る書簡を投函してくれと頼んだ。

〔ジュネーブ発〕
両名の死刑執行処分に反する約5,000の群衆が本日当地に於て一揆を発し、多数のホテル、アメリカ人経営の商店、旅行案内所及び国際連盟本部の建物を襲ひ多大の損害を与へた。尚連盟の理事会室の窓も破壊された。
(読売)

大震災の余波

東京市教育局では9月の新学期を控へて市内全小学校に亘り、大震災当時下級生であつたものや、入学適齢であつた児童の成績が一般に悪く、殊に震災焼失地域内の児童は焼失区域外の児童の成績にくらべて精神上、学術上共に著るしく遜色を現してゐることが判つたので今更のやうに驚き、新学期から成績不良児のために特に設けてある「補助学級」を100級増設することになり、目下教育局主脳部で経費設備其他を研究中である。
(都新聞)

生徒の貯金で校庭買う

8月
宮城県志田郡古川小学校では今回7,000円を投じて学校の敷地2,000余坪を購入し校庭の拡張を図ることになつた。この7,000円という金は町が支出したものでも、又有志が寄付したものでもなく、去る大正4年の御大典にあたり記念事業として当時の同校の児童1,000余名が毎週一人につき5厘宛貯金して学校敷地を購入する計画をたて、それから13年間5厘宛の小金をつみたてて積り積つて7,000円と云ふ大金を生むに至つたものである。県教育会ではこの挙に対し近来まれにみる愛校精神の発露であると云ふので表彰方を手続中である。
(国民新聞)

産児制限

都市の中産階級以下を中心に生活問題として産児制限が真剣に考えられるようになり、堕胎罪に問われる者が年々増加しているが、鳩山一郎内閣書記官長を中心に堕胎罪を罰金刑位にして、産児制限によって入学難、失業問題対策の根本とする論議が政府内で行われている。

横須賀公娼廃止

横須賀警察署では同市柏木田全遊郭29戸、娼妓約150名に対し公娼制度による営業を撤廃させ、単なる飲食店として存続せしめ、娼妓に対しては私娼とし飲食店の酌婦名義の下に営業を許す方針を立て、さきに同遊郭に対し懇談するところあり、近々のうちに実現されるものと見られてゐる。
同市には右遊郭の外安浦町および市外田浦町に数十戸250名の私娼指定あり、いづれも飲食店名目の下に酌婦1戸4名以内と制限して営業を許可されてゐるのでこれに準ずることになるはずである。
(東京朝日)