函館大火

函館に大火。30メートルの強風にあおられて14時間燃え続け、市街のほとんど2万2,600戸全焼、650人が焼死した。吹雪の中を逃げた被災者のうち385人が凍死、収容後の死亡も多数。旭川から第七師団、青森県大湊から駆逐艦4隻が出動したが、関東大震災につぐ大火となった。

非転向の今野与次郎に15年求刑

一昨年10月30日の熱海事件を中心として検挙された非常時共産党の大立物、同党組織部長今野与次郎(24)に係る治安維持法違反公判は午前10時から東京地方裁判所で開廷。太田検事は「同人は反省の色を少しでも見せて居ないから厳罰で臨まねばならない」と峻烈に論告し、懲役15年の厳刑を求刑。同人の求刑は非常時共産党幹部に対する最初の求刑である。
(国民新聞)

ブラジル移民制限

3月19日
ブラジル共和国新憲法起草中の憲法審議会で、「日本人はブラジル人と同化しない」との理由で新憲法草案に対する修正条項に日本人移民制限庵の起草を完了。

3月20日
これに対して外務当局は、「ブラジルは本法人唯一の移民国であり、かつ年々2万有余の移民があるため憲法改善の緩和に努力すべき」と広田外相が訓電を発した。

麻雀賭博

3月16日
昨年12月に死去した岩田冨美夫の内妻松下南枝子の追善賭博に、洋画家東郷青児、女流作家宇野千代、作家広津和郎党の顔触れが集まりまた直木三十五の追善マージャン会を芝区の東屋旅館で開き、福田蘭童、多賀谷信乃、川崎備覚等の顔触れが千符10円から15円のマージャンとばくを行ったことが判明、検挙された。

3月17日
作家菊池寛をはじめ、八雲恵美子、筑波雪子、飯田蝶子、吉川満子、松井潤子、小林徳治、松崎竜雄等松竹蒲田の男女優、漫画師古川緑波等が続々と麻雀賭博容疑で取り調べ、検挙された。取り調べの結果、菊池寛、大下宇陀児、甲賀三郎、海野十三、筑波幸子、古川緑波の六氏は賭博の事実は認めたものの6カ月の時効にかかっているため無罪釈放、広津和郎、新本秀吉、東郷青児氏ら24人は素直に賭博の事実を認めたが初犯ゆえ一札を入れて帰宅を許され、他の福田蘭童、飯田蝶子、八雲恵美子、吉川満子、井口ゆき、宮部嬌の6人は同夜留置された。

武藤山治射殺

元鐘ヶ淵紡績(株)社長、元国民同志会代議士であった時事新報社社長武藤山治(68)は、午前9時ごろ出社のために神奈川県大船町の自宅から横須賀線北鎌倉駅に向かう同駅付近で福嶋新吉(41)に狙撃され、犯人の福嶋はその場で自殺、武藤氏は鎌倉市大庭病院に担ぎ込まれたが同夜息をひきとった。
凶行の真因は何か?を追求して時事新報では次のような記事を報道した。
「鎌倉署の捜査本部では兇行の動機を単なる悲憤に依るものでなく背後になほ真相的人物があるものと見て思想関係教唆関係の点について峻烈に探究の歩みを進めた結果、示唆関係で犯人福嶋を繞って幾多の怪人物が策動してゐる形跡があることが判明。番町会の大立物帝国人絹の専務取締役河合良成氏の名が現はれた。この新局面の転機は班員福嶋が過般帝国人絹の河合良成氏が『経財往来』に武藤氏攻撃の記事を掲載したのを知つて同市を親しく訪問し『武藤氏攻撃の材料があつたら教へて呉れ』と頼んだに対し河合氏は後藤国彦氏の顧問弁護士たる清水郁氏の所へ行けば材料がたくさんあると指図したので犯人福嶋は、去る6日に岩田法律事務所で清水弁護士と会見したといふ重大な新事実が発覚したゝめである」
しかし鎌倉所における取り調べは番町会関係者数名の一方的供述を得るのみで、犯人福嶋が自殺したため、真相究明は遂に疑問を残して永久の謎事件となった。

自殺1日7人

警視庁鑑識課では市民500万を持つ帝都を中心に、昨年中の自殺者統計を発表。それによると、総計2,551件(うち男1,500人)で1日平均7人の者が自殺している。季節に分類すると春先が最も多く全体の3分の1(777件)を占め、夏、秋、冬の順。選ぶ手段は毒物嚥下が約半数だが、これを男女別に区別するならば男に縊死、轢死、飛び降りが多く、女に毒劇物、瓦斯が多い。死を選んだ直接の原因は疾病悲観が最も多く、次いで情痴、恋愛関係、生計困難の順。年齢は25歳如何1,644件(うち男962件)で総数の半数を若者が占めている。

御尊影で包装するとは!

3月
御尊影の掲載された新聞紙等が商品の包装に使用されて居たりする。これを遺憾として大日本赤十字会では小学校児童をして家庭で購読してゐる新聞雑誌等の畏き御尊影を其の都度切り抜いて学校へ持参せしめ、校内に整頓奉納する方法を提唱。すでに小石川表町の青年団等では斯かる切抜きを集めて年1回の御焚上を行って居る。
(国民新聞)