高女生の断髪禁止

7月
府立第二高女の田中一元校長は今回の全校500の生徒に対し「日本女性の誇りは黒くて長い髪の毛にある。断髪は必ずお止めなさい」と訓示し、これと同時に長髪の弊風を説明した印刷物を生徒の家庭に送って「断髪禁止令」を布き3年以上にこれを実行させる事となつた。
(報知新聞)

海岸でダンス禁止

7月
警視庁では海水浴場についてはこれまでにない徹底的取締りを行ふことになつた。開場時間はプールは午後10時まで、海水浴場は日没までを絶対に厳守させること。日没までとしたのは危険的意味とも一つ兎角紊れ勝ちな風紀問題の取締りに完璧を期さうと云ふわけ。それに今年からは海岸でのダンスは勿論これに類似した行為も一切御法度となつた。だからうつかりしたステツプでもやらうものなら直ぐにお眼玉頂戴と来るのだからフラツパーのお嬢さんたちなど御用心御用心と云ふわけだ。
(国民新聞)

著作権委員決定

7月
内務省では著作権審査会の新官制を発表したが小説、演劇、映画、美術、音楽、ラヂオなど国民にも感化力の強い芸術の分野からも著作補委員を選任し、日本的な文化運動を起さうといふ方針のもとに、一人一業を目標とし、ひそかに人選交渉中のところ、いづれも承諾を得たので、15日ごろこれが顔ぶれの発表を見ることゝなつた。その確定した顔ぶれは左のとほり。

【絵画】横山大観
【小説】菊池寛
【劇作】山本有三
【劇場】小林一三
【映画】城戸四郎
【レコード】ポリドール社長阿南正茂
【音楽作曲】山田耕筰
【音楽演奏】近衛秀麿
【ラヂオ】小野賢一郎
【出版】目黒書店主目黒甚七

以上は民間からの任命だが、芸術分野の学校長として東京美術学校長和田英作氏、東京音楽学校長乗杉嘉寿氏を委員として選任、会長は後藤内相自らあたり、このほか内務省警保局長、文部省図書局長、司法省民事局長、逓信省電務局長その他25名の著作権委員の決定を見るわけである。
(東京日日)

志賀暁子堕胎事件

7月18日
新興キネマ女優・志賀暁子(28)の堕胎が、暴力団狩りで警察につかまった男の線から明るみになり、大スキャンダル事件となった。彼女は昭和8年の「新しき天」でデビュー。この映画の阿部豊監督と付き合い、1ヵ月後に妊娠。しかし阿部監督は妊娠を知るや冷たくなり、新しい結婚生活へ。思い悩んで志賀は堕胎。後日、彼女は「子供が出来る事は女優にとって致命的です。殊にこの子供が父なし子であると考えたらどんな反省も考慮もなく暗い罪に走ってしまったのです。私はクリスチャンでした」と告白している。

昭和11年(1936年)11月24日
懲役2年、執行猶予3年の判決。相手の男は罪に問われず「不公平だ」の声も多く、菊池寛、山田有三ら識者の間でも議論がなされた。よく12年に菊池寛原作の「美しき鷹」で主役をふりあてられるなど、再起の機会もあったが、結局、スクリーンから姿を消していった。

大日本東京野球倶楽部帰朝

日米スポーツ交歓に偉大な貢献をなしわが日本職業野球団として最初の米国遠征に110戦75勝1引分の輝かしい戦績をお土産とする大日本東京野球倶楽部(東京巨人軍)市岡監督、三宅助監督、鈴木マネージャー、二出川主将以下選手等一行20名は郵船秩父丸で今日午後2児恙なく歓呼沸く懐しの横浜埠頭に半歳ぶりの元気な帰朝第一歩を印した。

真崎甚三郎大将、教育総監免職

林陸相は就任以来部内の統制強化を念慮し、部内首脳部にして兎角の批評ある人物を一掃して以て皇軍を盤石の重きに任じ非常時局に当る方針を持して来たが、12日の3長官会議に於て大胆率直に真崎教育総監に対して部内の統制上その勇退を求むる挙に出でたが、真崎大将は直ちに同意せず、その間その情報を聞知した真崎派は各所に会合を開いて善後策を講ずると共に或は留任運動を開始。他方真崎総監に同情を有する某々参議官の如きは直接林陸相に対して撤回を求めるなど穏かならざるものがあつた。併し林陸相は断乎初一念を翻さず遂に15日の3長官会議に於て定期異動に先立つて教育総監の更迭は断行さるゝに至り、陸軍省より、

軍事参議官陸軍大将
渡辺 錠太郎

補教育総監兼軍事参議官
教育総監兼軍事参議官陸軍大将
真崎 甚三郎

本 免 職

が発令された。
(時事新報)