今宵限りのステップ

31日夜を最後にダンスホールも遂に〝時局の街〟から姿を消した――閉鎖猶予期限もいよいよ大詰のこの夜、各ホールは名残のステツプを求めて詰めかけた人達で何んと大入り満員、平日の3倍から5倍といふ人出が芋の子を揉むようにホールいつぱいを埋めて押し合ひへし合ひ破れ返へるやうな騒ぎに「満員御礼」と入口に貼出し終幕2時間前からお客を汗ダクで断るホールも出現する。かくて午後10時幾度もアンコールされる〝蛍の光〟を最後にダンスホールは12ヶ年踏みつづけて来たステツプ解消の幕を降ろした。(朝日)

映画雑誌一斉廃刊

映画が大衆娯楽から一躍新体制下の国民文化財となり、それに従って各種映画雑誌も当然これに協力すべきであるというので、内務省図書課では、此程各発行者を招致協議した結果、これ等経営体の総合整理を断行、新体制映画の指導紹介を目的にスタートを切ることになり、29日各映画雑誌は一斉に廃刊届を提出した。
キネマ旬報、映画之友、スタアなど18社で、キネマ旬報社長田中三郎氏がその立案に当り、内容は従来の映画雑誌を全部廃刊、3つの新経営体より、次のようなざっしを来春1月より発刊する事となった。
A 総合的映画紹介鑑賞雑誌2種(共に月刊)
B 映画事業雑誌(旬刊)文化映画専門雑誌(月刊)映画工学技術専門雑誌(月刊)映画文化目的専攻雑誌(季刊)
C 映画宣伝雑誌(月刊)

隣組の翼賛選挙

東京市新市域20区にわたり来月27日区会議員選挙が執行されるが、この選挙にあたり東京府市では隣組、町会と呼応して選挙新体制を布き、従来の自由立候補による濫立混戦から隣組町会を基調とする候補推薦へ、区政60余年の伝統になる選挙戦を一新する大革新選挙を実践することになった。

学校出の初任給本決まり

大蔵省では去る19日会社経理統制令を交付、20日から実施する。資本金20万円以上の会社の初任基本給料(月給)が左の如く決定、適用を受ける。
◇大学卒業者―技術者は85円、事務者は75円(但し卒業後1年以上を経たものは卒業後の年数1年につき3円を加算す)
◇専門学校及商業専門学校卒業者―技術者は70円、事務者は60円(加算額は1年につき2円50銭)
◇商業学校卒業者―技術者は45円、事務者は42円(加算額は1年につき2円)
◇中学卒業者―42円(加算額は1年2円)
◇高等女学校卒業者―33円(加算額は1円50銭)
◇高等小学校卒業者―24円(加算額1円50銭)
◇尋常小学校卒業者―21円(加算額1円50銭)

今春の官公私立大学113校の卒業生は1万2,576人で75パーセントが就職。初任給は通信運輸の技術系が最高279円(平均80円)、事務系は最高222円(同70円)、重工業の技術系が最高225円(同85円)、事務系は最高212円(同60円)、軽工業の技術系が最高155円(同90円)、事務系は最高176円(同80円)、銀行では最高153円(同65円)、商事会社が148円(同76円)、保険会社84円(同75円)となっていた。