9時閉店

商店の「9時閉店」という画期的な夜の店早仕舞いはいよいよ今夜から全市一斉に実施され、絵画や芝居の興業方面と飲食店、露店商などを除き〝物品販売業〟と名のつく各種商店14万3,511軒全部と、床屋1万1,597軒(警視庁管内)もいままでの10時を1時間繰り上げて9時かっきりに店じまいする。

翼賛型美人

新時代の翼賛型美人の条件が「新女性美創定第一回研究会」で意見討論されまとめられた。

(一)顔や姿の美しさは飾らぬ自然の美しさから
(二)清く明るく朗らかに
(三)顔色艶々陽やけの自慢
(四)姿勢正しく筋は真直ぐ
(五)大きな腰骨たのもしい
(六)姿勢は正しくさっさと歩む
(七)働けいそいそ疲れを知らず
(八)食べてかっぷりふとれよのびよ
(九)言動優しく(女性の男性化を防ぐ)
(十)眠れぐっすり夢見ずに

という新女性美十則。

農繁期の学徒動員

翼賛会国民生活指導部で、食糧資源確保の運動に全国の学生生徒を動員する予定で、
(イ)5、6月の田植時、10、11月の収穫期の農繁期には全国学校を休校し農業生産に参加せしめる外土の訓練を通じ教育的効果を上げる。
(ロ)女子生徒も動員し農繁期には託児所、共同炊事、厨芥利用に当たらせる。
(ハ)前年と同じく都市工場の青少年工は農繁期に帰農させて農業生産力の拡充を期す。

浮浪者狩り

1月
一人の暖衣飽食を許さず一人の飢餓に悩むものあらしなめない新体制下の二千六百一年を迎へて、警視庁では東京市と協力多年懸案の〝乞食のゐない明るい帝都〟を永く後世に伝へやうと、市内80署を総動員して浮浪者狩りを一層強化する。
昨年中3回に亘つて行はれた乞食狩りで警視庁の手でつかまつた浮浪者は市内だけで合計608名。その内身寄りの許に引取られたのはわずかに24名に過ぎず、他の584名(内訳男514人、女70人)は行路病者乃至は救護法による収容救護の扱ひで板橋の市療育院に送られ、封書張り、印刷、炭団作り、軍手編み等各人に夫々適する仕事に従事してゐるが、現在まで残つてゐるのは約半数、大半は逃亡する始末で真に社会的に甦生した者は現在まで一人も現れない。
(朝日)

隣組の警察化

東成区生野田島町2丁目東町会では11日夜住吉区桑津町38、木木英之助方で賭博を開帳して平野署に検挙されたが、一味のうち、行方をくらました東成区生野田島町340宮本健司(47)が町会員の一人なので、これを知つた町内会長老沼弥三郎氏、副会長石橋三郎氏、同人の所属してゐる三組ろ組の隣組長清水憲三郎氏ほか役員、会員らは警察の御迷惑をかけずわれわれ隣組の手で善処しやうと、皆が協力して12日夜10時ごろ自宅へ帰つて来た宮本を一たん平野署に伴れて行き、今朝は一同打揃つて同署に出頭して「町会としても面目ありません。皆の責任です」と身柄引受書を入れて谷後司法主任を感激させてゐる。
(大阪毎日)

戦陣訓

陸軍始観兵式の佳日に東条陸相の名において「戦陣訓」を全軍に示達。この戦陣訓は序に始まり本訓は「その一」から「その三」と三部にわかれ「本訓その一」は皇国、皇軍、軍紀、団結、共同、攻撃精神、必勝の信念の7項目で国体観、皇軍観を始めとする集団道義を示し、「本訓その二」は敬神、孝道、敬礼挙措、戦友道、率先躬行、責任、死生観、名を惜しむ、質実剛健、清廉潔白の10項から成っており、個人道義を明示し、「本訓その三」は戦陣の戒と戦陣の嗜の2項に分かれ、わが皇軍将兵が激戦の最中においても寸暇を惜しみ〝心〟を養わんとするゆかしきわが三千年来の武士道精神を、近代戦に即し具体的に闡明したものである。

飲食店の和名化

1月
バツトが金鵄、チエリーが桜に変り情報局では外人記者に日本語発表を断行、…まさに国語の春である。この生れ変つた世界をよそに銀座界隈のカフエー、普通飲食店1,400余軒の半数以上の店が〝欧米依存〟の昔さながら外来語の恩恵(?)を享けてゐるといふ旧態そのまゝの〝欧米の顔〟では嘆かはしいと所轄署では、業者に「ナイトクラブ」「モナミ」「チヤイナタウン」などの店名や女給の呼名、そのほかいかがはしい外来語を今月末ごろまでに変更するやうに注意。
(読売)