堕胎児を犬猫に食わせる

名古屋市警中村署では東区下堅杉町2ノ13産婦人科医野口圭一(38)を堕胎ならびに死体遺棄容疑で強制収容した。同人は昨年9月11日同町居住の某女(25)の依頼で6ヵ月の退治を堕胎、死体を堀川運河に遺棄したことが発覚、取り調べによって21年秋に開業以来1回4,000~5,000円の謝礼で10数件の不正堕胎を行い、証拠消滅のため死体を小間切れにし堀川運河に捨てたり、飼っている犬、ネコ、鶏などに食べさせたことも判明。
(日本経済)

日赤院長がララ物資横領

高知日赤病院院長がララ物資を横領、県外の親戚に送った事件が表面化。高知赤十字病院委員長笠井善三氏(47)は昨年7月実弟亥三夫氏長男敏克ちゃん(当時生後6月)が岐阜県の郷里にいるにもかかわらず市新本町1丁目の自宅に居住するといつわり、母三枝さんが産褥熱のため授乳不能で人工栄養の必要ありと自ら虚偽のカルテを作成、動員物資係主事中沢湛恵(49)に相談のうえ前後3回にわたりララ物資たる上衣、ズボン各1枚、シャツ3枚、下着2枚、雑衣類2点、全乳5ポンド、砂糖2ポンドその他の交付を受け「ララ救援物資中央委員会」宛受領書を書き同月17日鉄道便を利用、岐阜県の実弟宅宛送付した(ララ物資は県外輸送禁止)もの。高知市署では笠井院長と中沢主事を取り調べている。
(高知日報)

タヌキ御殿の豊沢また詐欺

3月
宇都宮のタヌキ御殿のあるじ、自称関東殖産株式会社の豊沢一馬(40)社長が、今度は綿糸をタネに東京、大阪各地のメリヤス業者から一千数百万円をまきあげまた問題をひき起している。豊沢社長は一昨年1月紙の詐欺で宇都宮署に検挙、宇都宮地裁で公判途中痔疾のため保釈出所、3月31日に懲役8年を言い渡されたが酵素、8月30日同地裁で懲役6年の判決があった。これを不服としさらに東京高裁へ目下上告中。

3月25日
豊沢、和歌山市に潜入中を逮捕。

暁に祈る

3月15日
朝日新聞で、戦後モンゴル人民共和国の首都ウランバートル捕虜収容所でのリンチ事件を報道。吉村隊長と自称する池田重善(34)が同胞を酷使・虐殺していたもの。

3月23日
収容所生き残りの元隊員・笠原金三郎、吉川慶作ほか数氏が池田を告訴、東京地検では捜査を開始。
敗戦後、関東軍兵士や満州の民間人らはソビエト軍の捕虜となり、強制的にシベリアに連れていかれ過酷な労働を強いられた。外蒙のウランバートル強制収容所には関東軍の兵士1,000余名が収容されていた。池田は昭和20年12月よりここの収容所長に命じられたが、当時は吉村と自称、隊員からは吉村隊長と呼ばれていた。彼はソ連人に迎合して過酷な労働基準量(ノルマ)を隊員に強制し、そのノルマを達成できない隊員を絶食の私刑に処した。そのため労働力の低下した隊員は一晩中、野外の零下40~50℃という厳寒のなか、立木にしばりつけられ、ほとんどの者は仮死状態になり、翌日の暁には頭を垂れて、祈っているような姿で絶命した。このリンチは「暁に祈る」と呼ばれ、約30人が殺されてしまったという。

4月13日
11日より3日間にわたって参議院引揚特別委員会で、池田元隊長をはじめ元隊員などの関係者を証人として喚問調査、その結果、「吉村隊長の退院の取り扱いに不当の点があったことを認める」との結論に達した。

7月14日
池田重善を不法監禁、致死の容疑で逮捕。

昭和27年(1952)4月
池田に懲役3年の実刑判決。