財田川事件

2月28日
香川県三豊郡財田村でひとり暮らしの闇米ブローカー香川重雄さん(61)が刃物でメッタ突きに刺し殺され、現金1万3,000円が奪われた。

4月1日
捜査にいきづまった警察は以前に強盗傷人事件を起こし有罪になった同村の農業・谷口繁義さん(19)を逮捕。60余日間拘留し、拷問で失神させることも数度、8月23日、起訴した。谷口さんは公判では無実を訴えたが、古畑種基の血液鑑定を唯一の物的証拠として、27年(1952)1月25日死刑(高松地裁)。

昭和32年(1957)1月22日
死刑確定。同年3月より再審請求はくり返されたが、その中で、丸亀支部裁判長に就任した矢野伊吉さんが谷口さんの無実を確信、再審受理の準備をするが陪審裁判官の異論にあい流産。そこで自ら32年間の判事職を投げって弁護士となり再審にとりくんだ。

昭和47年(1972)9月
これに対して丸亀支部が「財田川よ、心あらば真実を教えて欲しい」と〝呪文〟を唱えて棄却したのは有名。高松高裁も棄却した。

昭和51年(1976)10月13日
最高裁は「自白の信用性に疑問あり…」と高松地裁へ差し戻し。

昭和54年(1979)4月7日
高松地裁は再審開始決定。

夫の情人殺人に執行猶予

2年来の夫の情人が家に押しかけ夫婦の寝床に割り入り目の前で性交し、妻を下女扱いに食事の支度を命ずる態度にカッとして女を殺す大罪を犯した葛飾区上千葉町の木下たきさん(43)の裁判で、東京地裁は、家庭は夫婦が共同で守るべきものであり、共同利益の侵害に対して反撃するやむをえざる行為として同情に値すると懲役3年執行猶予4年の温かい判決を下す。