同棲時代と男の優しさ

水戸市三の丸のアパートに住む私立高2年生A(16)が「妻を刺した」とアパート経営者に届け出、左胸を刺された内妻ボウリング場職員B子さん(18)を病院に収容。ボウリング場で親しくなり「弟です」と同棲を隠して入居、生活費は一切B子さんが負担、Aはアパートから登校していた。
この年上村一夫の劇画「同棲時代」が空前のヒットとなり、広告会社に勤める今日子(22)と次郎(23)のグチャグチャしたまどろっこしいあやうい関係がつづられていった。「愛はいつも、いくつかの過ちに満たされている。もし愛が美しいものなら、それは男と女が犯すこの過ちの美したにほかならぬであろう」といったふうな逆説による艶歌調セリフがちりばめられていた。
また南こうせつとかぐや姫の「神田川」(♪ただあなたの優しさが怖かった)が同棲時代の歌としてヒット。男に優しさが求められはじめていた。その優しさは身勝手の衣でもあった。

ローマ・クラブ「成長の限界」

ローマ・クラブ東京大会開幕。昨年春『成長の限界』によってコンピューター・シミュレーションを使い、資源枯渇・食糧不足・汚染の進行のいずれかによって21世紀中の大破局は避けられぬとし、回避するには「ゼロ成長」が必要とされるというショッキングな報告書を公刊したローマ・クラブは1970年に民間法人として設立されたもので28ヵ国の財界・政治家・学者で構成され、日本からは大来佐武郎が常任委員。メンバーの多数が先進国に属し、文明のパターンを西欧先進国においているため、身勝手に自分がもたらした資源枯渇という「高度成長」社会の危機を、人類の危機とすりかえているとの批判もなされた。東京大会では、成長の限界は物質的なものでなく、政治・社会・経済的要素からくると指摘。

江崎玲於奈にノーベル賞

ノーベル物理学賞は、江崎玲於奈(えさき・れおな=米IBM勤務)、アイバー・ギアエバー(米GE社勤務)、ブライアン・ジョセフソン(英ケンブリッジ大学)の3氏に決定。受賞理由は3氏の固体におけるトンネル効果に関する発見、さらに江崎、ギアエバー両氏は超伝導体の研究で、ジョセフソン氏はジョセフソン効果と呼ばれる電流特性を理論的に予言したため。

オイル・ショック

10月23日
OPEC(石油輸出国機構)の70%近い値上げを受けてメジャー(国際石油資本)のエクソン社、シェル社は原油価格の30%引き上げを通告。

10月24日
他のメジャーも追随。サウジアラビア政府も、日本最大の石油開発会社、アラビア石油に対し10%の生産制限を命令。さらにサウジアラビアの国営石油会社(ペトロミン)も直接販売原油価格70%引き上げを通告。

10ガウt25日
メジャー4社(エクソン、モービル、ガルフ、ブリティッシュ・ペトロリアム)は原油供給料10%削減を通告。イラン国営石油(NIOC)は、三菱商事、三井物産、伊藤忠の3社に対し、直接販売原油の26%値上げを通告。イラクは公示価格引き上げ、インドネシアにも減産が波及。オイル・ショック。

滋賀銀行9億円詐取

10月21日
滋賀銀行山科支店から4億5,000万円を詐取していた同支店行員奥村彰子(42)が2月21日に失踪して以来、潜伏先の大阪のアパートで逮捕。去る15日にぞう物収授で逮捕、共犯容疑の山県元次(53)が、奥村の潜伏先をようやく自供したため。奥村は「詐取した金は総額いくらかは覚えていないが、46年(1971)ごろからほとんど毎日、総計約9億円を愛人の山県に脅されて取られた。所持金30万で逃走生活に入り、買った指輪まで山県にとられた。怖くて自主も、自殺もできなかった。愛人として信じ込んでいた山県さんに妻子がいるなんて…」と自供。唇をかみしめる奥村には“史上空前の女詐欺師”といわれた面影はなく、愛人に裏切られた“女”の悲しみだけだった。奥村は金がなくなり大阪の大衆酒場で皿洗いをしたが、体をこわし、そこで知り合った建築会社の“夫”のアパートに同居していた。

昭和51年(1976)6月29日
大津地裁で、奥村は懲役8年の判決(確定)。山県は懲役10年の判決。

洋光台分譲5,008倍

日本住宅公団は、横浜・洋光台分譲地の応募状況の中間集計で、最高倍率は5,008倍と史上最高、平均1,153倍を記録。都心まで1時間、全区画平均で330平方メートル、1,000万円と地価の3分の1という好条件のため。なお平均倍率のこれまでの最高は、東京・竹の塚地区の1,700倍。

石油価格の高騰

10月18日
政府は石油製品の需給、価格安定のため、今年初め実施した石油の価格凍結措置を来年3月まで継続するとの緊急対策を決定。ところが、業界側は「石油についても大幅値上げは避けられないだろう。値段は凍結のまま冬を越すというのでは生産意欲が減退して灯油は品不足になってしまう」と話している。