【昭和53年】冥友録

1月5日 浜田庄司(83)
栃木県の自宅で急性肺炎のため。陶芸家。明治27年東京生まれ。大正2年東京高等工業学校に入学、河井寛次郎を知り、京都市立陶磁器試験場で釉薬の研究に従事。9年バーナード・リーチとともに渡英、セント・アイブスに登窯を築き作陶。帰国後は益子に住を定め、柳宗悦らと民芸運動を推進。以来、各地の民芸品の調査、収集にあたり、それら雑器のもつ素朴で力強い美しさと伝統技能を吸収し、独自の作風を確立した。30年重要無形文化財の認定をうける。

1月14日 花村安治(66)
東京・港区の自宅で心筋梗塞のため。編集者。明治44年兵庫県生まれ。東大文学部美学科在学中から服飾の研究を志し、卒業論文は「社会的美学より見たる衣粧」。戦後、銀座に衣裳研究所を創立、わが国にスタイル・ブックを流行させた。昭和23年秋「暮しの手帖」を創刊。広告は一切載せない編集方針で、「消費者運動」という言葉がない時代から商品テストを実施、わが国消費者運動の先駆者でもあった。47年、フィリピンのマグサイサイ賞を受け、その賞金を全額同国の消費者運動に寄贈。「ハナモリ基金」と呼ばれるが、本人は生前この事実を隠していた。

1月14日 クルト・ゲーデル(71)
オーストリア出身のアメリカの数学者、論理学者。1906年現チェコ領ブルノに生まれ、ウィーン大学で数学と物理学を学び33年同校講師となる。渡米後40年プリンストン高等研究所員、53年同研究所教授に就任。その最大の業績に30年「完全性定理」、31年「不完全性定理」があり、とりわけ後者は公理的体系の無矛盾性はその体系の内部では証明出来ないことを示し数学、論理学に深刻な影響を与えた。

1月30日 ダミア(88)
パリの病院で。フランスの女性シャンソン歌手。1889年パリに生まれる。本名はダミアン。ミュージック・ホールやレビューで活躍し第一次大戦時は前線で慰問。第一次大戦後は舞台照明を効果的に用い、演技を交えて庶民の魂を語るように歌う「現実派歌手」として活躍。53年に来日。レパートリーに「イゼール川の夜哨 」、「暗い日曜日」、「かもめ」等がある。

2月6日 小絲源太郎(90)
東京・大田区の自宅で老衰のため。洋画家。明治20年東京生まれ。39年東京美術学校金工科に入学、44年西洋画科に再入学。同年文展出品の「屋根の都」が美校買い上げとなる。以後文展、光風会展に出品するが、大正8年より7年間出品を中止。昭和5年帝展で「暮春関情」が、翌年「獺祭図」がそれぞれ特選となる。戦後は「春雪」その他の風景画作により日本芸術院賞をうけ、40年文化勲章受章。日天常務理事をつとめた。

2月15日 三木富雄(41)京都の友人宅で急逝。美術家。昭和12年東京生まれ。中学卒業後、理容師の学校に学ぶ。32年読売アンデパンダン展に出品、画廊で個展をひらくなど、「反芸術」の動向を代表する作家の1人となる。38年の個展でアルミ合金による<耳>の作品を発表、以来<耳>のバリエーション作品を多数制作し、ベネチア・ビエンナーレなど国際展に参加。46年ロックフェラー財団の招きでアメリカに1年滞在、その後えだった活動のないまま急逝した。

3月1日 岡潔(76)
奈良市高畑町の自宅で心不全のため。京都産業大教授、奈良女子大名誉教授。世界的数学者で、特に昭和9年に発表したベンケとツーレンの「多変数函数論」のうち未解決の三大問題といわれたクーザンの問題、近似の問題、レビィの問題に決定的な解決を与えて有名。文化勲章受章。

3月8日 桂文治(85)
東京・北区の貴家病院で老衰のため。落語本来のおもしろさを重視した昔ながらの芸風をもち、川崎大師の由来を説いた「大師の杵(きね)」のほか、庶民の哀歌と風俗の中に社会風刺を織り込んだ新作を得意とした。下町気質を忘れないため、「死ぬまで離れない」と上野落語長屋に住んでいた。

3月16日 山手樹一郎(79)
日大医学部付属板橋病院で肺ガンのため。小説家。明治32年栃木県生まれ。博文館で「譚海」編集長を務め、山本周五郎らと親交を結び、長谷川伸に師事。14年から連載した「桃太郎侍」が出世作となる。その後歴史小説『崋山と長英』、『又四郎行状記』『十六文からす堂』『夢介千両みやげ』など明朗快活な時代小説が人気を博し、貸本屋トップの大衆作家となった。

3月27日鈴木武樹(43)
東京・杉並区の荻窪病院で胃ガンのため。ドイツ文学者(ジャン・パウル研究)にして、プロ野球評論家、ベ平連運動にも参加、革新自由連合から参院選全国区にも出馬し八面六ぴの活躍をした明治大学教授。

4月3日 平野謙(70)
東京・世田谷区の玉川病院でクモ膜下出血のため。評論家。明治40年京都生まれ。旧制八高で本多秋五、藤枝静男と知る。東大在学中、プロレタリア科学研究所に入りコップ書記局に属すが、昭和8年のリンチ共産党事件に衝撃をうけ、運動を離れる。戦後ただちに埴谷雄高、荒正人らと「近代文学」創刊。中野重治との「政治と文学」論争、『党生活者』批判を通じてプロレタリア文学の再検討を試みる。22年の『島崎藤村』では緻密な作家論を展開。33年『芸術と実生活』において私小説を論じ、芸術選奨を受賞。『昭和文学史』『文学・昭和十年前後』などのほか、長く文芸時評を続けて戦後の代表的評論家となった。

4月15日 五島美代子(79)
東京・上池袋の癌研究所付属病院で胃カイヨウと肝硬変のため。歌人。明治31年東京・本郷に生まれる。大正4年佐佐木信綱に師事。昭和3年「新興歌人連盟」に加盟。のち夫茂とともに「立春」創刊。歌集に『暖流』『風』『いのちありけり』『花激つ』などがあり、33年『新輯母の歌集』で読売文学賞を受賞。朝日歌壇選者を晩年まで続けたほか、34年には皇太子妃の作歌指南を拝命した。
○白百合の花びら蒼み昏れゆけば拾ひ残せし骨ある如し

4月25日 東郷青児(80)
熊本大付属病院で急性心不全のため。洋画家。明治30年鹿児島県生まれ。青山学院中学部卒業後、個展をひらき、有馬生馬と知る。大正5年「パラソルさせる女」で二科賞受賞。10年渡仏、ダダや未来はの運動の影響をうける。帰国後、二科会会員となり、幻想的な作風をみせる。戦後は日仏、伯の文化交流や二科会会長として多彩な活動を行い、作品は様式化された装飾的な女性像に定着していった。

4月28日 岡鹿之助(79)
東京・田園調布中央綜合病院で心不全のため。洋画家。明治31年渡仏、昭和14年の対戦勃発まで滞在し、藤田嗣治、ボナールらと交わりサロン・ドートンヌ会員となる。帰国後は建築物、三色すみれなどの限られた題材を点描法で描き、31年「雪の発電所」を発表。春陽会に所属し、毎日美術賞、芸術院賞、文化勲章などを受章。「油絵のマティエール」「スーラ」などの著書がある。

4月30日 安田靫彦(94)
神奈川県中郡大磯町の自宅で老衰のため。日本画家。明治17年東京生まれ。31年小堀鞆音門に入り、紫紅会(のち紅児会)を結成、新しい歴史画の研究に励む。東京美術学校を半年で中退し、40年五浦の日本美術院研究室で岡倉天心の指導をうける。大正元年文展出品の「夢殿」が二等主席となり注目をあつめる。日本美術院再興に際し同人となり、活躍。「御産の禱」「日食」「黄瀬川の陣」「王昭君」など古典絵画の技法を新しく活かした典雅な画風と、清新な歴史解釈によって受賞を重ねた。昭和14年より法隆寺壁画保存調査員となり、金堂壁画の再現模写に尽力した。芸術院会員、文化勲章受章。

5月2日 アラム・ハチャトリアン(74)
「重くて長い病気のため」とタス通信が発表。ソ連の作曲家。代表作は舞踊組曲「ガイーヌ」で、なかでもアルメニアの古い民族音楽をヒントにした「剣の舞」は特に有名。

5月15日 網野菊(78)
東京勤労者医療会代々木病院で腎不全のため。小説家。明治33年東京生まれ。日本女子大卒業後、志賀直哉に師事。作品を「文芸春秋」「中央公論」に発表し、大正15年短編集『光子』を出版、注目される。結婚により一時休業したが、離婚後、昭和15年『汽車の中で』により復帰した。簡潔な筆致による身辺取材の私小説で、ほかに『金の棺』『さくらの花』『一期一会』など。

6月あ6日 北園克衛(75)
詩人。明治35年三重県生まれ。中央大経済学部卒業後、日本歯科大図書館に勤務。大正12年、生田春月の紹介で「文章倶楽部」に詩を発表したのを契機として、「詩と詩論」などに詩を掲載、超現実主義運動の重要な存在となった。昭和10年「VOU」創刊、前衛詩運動の拠点となる。詩集に実験的作品『白のアルバム』『円錐詩集』や叙情詩『若いコロニイ』などのほか、詩論集『天の手袋』がある。

6月12日 郭沫若(85)
四川省の地主の家に生まれ、九州帝大医学部を卒業。郁達夫らと「創造社」をつくる。新中国誕生とともに副首相となる。日本に多くの知己をもち、中日有効協会発足とともに名誉会長。

6月16日 甲斐庄楠音(かいのしょう ただおと)(84)
京都・丸山アパートの友人宅で。日本画家。明治27年京都生まれ。45年京都市絵画専門学校に入学。大正7年村上華岳と知り、国画創作協会展に「横櫛」を出品、入選。11年「青衣の女」帝展に入選。15年、「女と風船」が国画創作協会展出品を土田麦僊により拒否される。昭和3年新樹社結成。16年より溝口健二の映画「元禄忠臣蔵」「雨月物語」などの衣装・風俗考証を担当し、31年アカデミー賞衣装部門にノミネートされるが、溝口死去ののちは再び画業に帰り、51年回顧展を開催する。未完の大作「畜生塚」が残された。

6月30日 柴田錬三郎(61)
東京・信濃町の慶応大学病衣で肺性心のため。小説家。大正6年岡山県生まれ。昭和15年慶応大支那文科卒業。衛生兵として召集、復員後は、「日本読書新聞」の復刊に尽力。26年『イエスの裔』で直木賞受賞。以降『眠狂四郎無頼控』、『剣は知っていた』『赤い影法師』など伝記ロマン時代小説を次々に発表、剣豪作家として知られる。ほかに現代小説『図々しい奴』があり、『三国志英雄ここにあり』で吉川英治文学賞受賞。未完の大作『復讐四十七士』が遺作となった。

7月25日 古賀政男(73)
急性心不全のため東京・渋谷区代々木上原の自宅で。福岡県大川市出身。苦学して明治大学に学ぶ。昭和3年、明大マンドリン倶楽部の演奏会に人気歌手佐藤千夜子の歌で作詞作曲の処女作「影を慕いて」を発表。弧がメロディーを確立、半世紀の間に3,500曲とも4,000曲ともいわれる曲をつくった。

8月1日 上村甲午郎(84)
胆のうがんのため東京・新宿区国立病院国際センターで。経団連前会長。大正7年、東大法学部卒後、農商務省に入る。戦後、財界活動に専念、43年第3代経団連会長に就任、3期6年。

9月19日 エティエンヌ・アンリ・ジルソン(94)
フランスの哲学者、中世哲学史家。1884年パリに生まれる。1913年リール、19年ストラスブール、21年ソルボンヌの各大学教授、32年コレージュ・ド・フランスの教授に就任。ハーバード第たく客員教授やトロント大学中世研究所長もつとめ、中世研究の第一人者として活躍。中世暗黒時代観の訂正に貢献すると共にネオ・トミスムを提唱した。主著に32年『中世哲学の精神』がある。

9月30日 津田青楓(97)
東京・杉並区高井戸西の自宅で老衰のため。画家。明治13年京都生まれ。竹川友広、谷口香嶠に日本画を、関西美術院で浅井忠らに洋画を学ぶ。40年渡仏、ジャン=ポール=ローランスに師事。帰国後二科会創立に参加。「白樺」に関係。また夏目漱石やその門下と交流し、とくに河上肇からは思想的影響をつけ、昭和6年「ブルジョア議会と民衆の生活」を描くなど、社会風刺の画家となる。「画家の生活日記」など随筆も多い。

9月30日 山岡荘八(71)
東京・豊島区の癌研究会付属病院でホジキン病に急性肺炎を併発。小説家。明治40年新潟県生まれ。逓信講習所に学んだのち、17歳で印刷所を経営、昭和8年「大衆倶楽部」を創刊。大衆雑誌に小説を発表、戦中は従軍作家として活躍、『御盾』は広く読まれた。戦後公職追放となる。25年より『徳川家康』を連載、好評を博し、長谷川伸賞受賞。おもに時代小説作家として活躍し、『織田信長』『大岡政談』『新太平記』などがある。

10月7日 伊奈信男(80)
急性呼吸不全のため埼玉・川口市の病院で。写真評論家。大正11年東大文学部美術史科卒業後、昭和7年野島康三、木村伊兵衛らと「光画」を創刊、「写真に帰れ」を発表し、新興写真の理論的柱となった。日本で初めて写真を論じ、海外の写真を数多く紹介、今年、生涯唯一冊の著書『写真・昭和五十年史』を上梓。

11月15日 マーガレット・ミード(76)
ガンのためニューヨークの病院で死去。アメリカの女性人類学者。1901年フィラデルフィアに生まれる。コロンビア大学大学院の人類学科でボーアズに学ぶ。25年サモア島で初の調査を行い28年「サモアの思春期」以来成人の性格形成に与える文科の影響を重視し「文科とパーソナリティー」の問題を一貫して追及。42年アメリカ自然史博物館副主事、64年同主事に就任。主著に49年『男性と女性』がある。

11月20日 ジョルジオ・デ・キリコ(90)
ローマの病院で心臓発作のため死去。イタリアの画家。1888年ギリシャのボロに生まれる。初めアテネの工芸学校で江を学び、1906年ミュンヘンに移りベックリンの絵とニーチェの哲学に影響を受ける。09年イタリアに帰り11年よりパリに滞在しシュールレアリスムの画家たちとの交流を経て17年カルロ・カッラと共に形而上絵画派を提唱。イタリア前衛絵画の代表的存在となるが、20年代より次第に古典へ回帰していった。

12月7日 観世寿夫(53)
東京・虎の門病院で胃ガンとガン性胸膜炎のため。幽玄美にあふれた能の表現社として活躍、能楽界の第一人者。45年演劇集団「冥(めい)の会」結成、能の形式をふまえながらギリシャ悲劇や前衛劇の上演活動を続けた。

【昭和53年】雑事

2月14日
三重県鳥羽市の鳥羽水族館の“人魚”ジュゴンが、公開施設での人工飼育として271日の世界新記録を達成。

8月23日
千葉県鴨川シーワールド水族館の「マンボー」が飼育世界記録を更新中本日で174日目。

3月10日
NASAの空中観測機が天王星に環を発見。

3月31日
都電のワンマン化で、都電の中でひもを引き信鈴をチンチンと鳴らしていた車掌さんがいなくなる。

4月5日
池袋サンシャイン60完成。

5月4日
菓子職人の味見による虫歯は職業病と認定。

6月11日
米のギルバートら、大腸菌によるインシュリン合成に成功と新聞報道。

6月
玩具合同見本市でテレビゲーム「TTスペースインベーダー」発表。

7月5日
国鉄が宮城県日向市で実施中の磁気浮上式鉄道(リニアモーターカー)は最高時速337キロの世界新。

8月16日
気球による初の大西洋横断に成功。

8月20日
欧州原子核研究会議(CERN)、史上初、数百の反陽子を閉じ込めるのに成功と発表。

8月23日
第19回高エネルギー物理学国際会議(東京)でクォークの存在論議。

8月
国土地理院の2万5000分の1地図15年がかりで完成。

9月30日
京都の市電全廃。

10月16日
原子力船むつ、修理のため佐世保入港。

*米で後天性免疫不全症候群(AIDS)の患者を発見。

*独のメルヒャースは、トマトとジャガイモの体細胞雑種「ポマト」をつくる。

【昭和53年】生活

3月11日
東京に地名を守る会設立。

4月6日
ヴァンヂャケット倒産。

6月
昔は「シミチョロ」といわれたファッションが「新鮮な感じ」と人気に。きれいなレースのついたペチコートを表に出して着るもの。

7月5日
東京バス協会、車イス乗車を実施。

7月17日
郵政省、進学積立郵便貯金の取り扱い開始。

7月24日
日本洋装会の長老でドレスメーカー女学院院長・杉野芳子さんが死去。85歳。

7月25日
はしかの予防接種義務化(1~6歳)。

8月
ノーブランド商品、ダイエーが売り出す。

9月18日
東京八重洲ブックセンター開店。

9月
初のワードプロセッサー東芝トスワードJW-10発売。

11月
死因の10位に糖尿病。

*ハウス「とんがりコーン」発売。

*ぶらさがり健康器発売。

*小田急ファミリーカードが登場し、デパートのクレジットカード戦争へ。

*サルのおもちゃ「モンチッチ」はやる。

【昭和53年】スポーツ

2月5日
別大マラソンで宗茂2時間9分5秒6の世界歴代2位。

2月15日
プロボクシング世界ヘビー級タイトル戦で、チャンピオン、36歳のムハマド・アリ(米)が24歳のレオン・スピンクス(米)に判定で敗れた。

9月15日
アリ、スピンクスを破り3回目の王座に。直後にタイトル返上。

3月30日
松本稔選手(前橋高)、選抜高校野球大会、対比叡山高戦で春夏の甲子園大会を通じて初めての完全試合達成。

4月27日
日大北極遠征隊5人が北極点到達。

4月30日
単独犬ぞり探検中の植村直己さんは、北緯89度58分2秒の地点に達し、事実上北極点到達に成功。

8月22日
グリーンランド3,000キロ縦走にも成功。

5月22日
若三杉勝則が56人目の横綱に。

6月7日
若乃花と改名。

6月25日
アルゼンチンのワールドカップ・サッカーでアルゼンチン初優勝。

7月8日
ウィンブルドン全英オープン・テニス選手権男子シングルスでビョルン・ボルグ(スウェーデン)が3連勝。フレッド・ベリー(英)以来、42年ぶり2人目の記録。

8月20日
第64回全国高校野球選手権記念大会で、大阪代表・PL学園が高知代表・高知商を9回裏3対2で逆転勝ち、初優勝。

8月25日
世界水泳選手権大会のシンクロナイズドスイミングのデュエット決勝で、藤原昌子、育子組が日本人として初の2位。

8月30日
プロ野球王貞治選手(巨人)が本塁打800号を記録。

10月4日
ヤクルト(広岡達朗監督)、プロ野球リーグ初優勝。

10月22日
日本シリーズで阪急を4勝3敗で破り優勝。

10月12日
(株)国土計画・堤義明社長、プロ野球「クラウンライター・ライオンズ」を買収。本拠地を福岡・平和台球場から所沢球場へ移し、名称を「西武ライオンズ」にすると発表。

10月16日
青木功(36)、ゴルフ世界マッチプレー選手権(コルゲート)で日本男子の海外初優勝。

11月24日
バレーボール監督・元参議院議員の大松博文氏(57)が心筋梗塞で死去。

12月1日
中国は北京市内に“バッティングセンター”を開設、中国野球の技術向上に役立てる計画を発表。

12月3日
福岡国際マラソンで早大の瀬古利彦優勝。

【昭和53年】舞台

1月7日
天井棧敷「奴婢訓」(東京国際貿易センター2階)公演。

4月14日
結城人形座「カリガリ博士の異常な愛情あるいはベルリン1936」(加藤直作・佐藤信演出)を俳優と共演。

5月4日
三木のり平演出「はいからさんが通る」(新派・片岡孝夫参加)上演。

6月12日
つかこうへい、ロックオペラ「サロメ」(西武劇場)演出。

7月20日
発見の会「不順異星交遊・スター・ウォーズ」(上杉清文作)四谷公会堂で上演。

9月27日
劇団新派の大幹部女優・市川翠扇(64)肺腫瘍で死去。

10月14日
銀座博品館誕生。

10月14日
文学座アトリエで別役実作「天才バカボンのパパなのだ」上演。

10月21日
状況劇場「河童」(青山公園)上演。

10月31日
渋谷パルコ横特設テントでレクラム舎、清水邦夫作「幻に心もそぞろ狂おしのわれた将門」上演。

11月1日
歌舞伎座開場九十周年記念顔見世。

12月21日
東京キッドブラザース「12月の夢」(武道館)上演。

【昭和53年】美術

1月
李禹煥展(シロタ画廊・田村画廊)。

2月
フリードリッヒとその周辺展(東近美ほか)。

3月
20周年を迎えた京都アンデパンダンの回顧「現代美術・私の提言」。

3月
時代の証言-パリ・ビエンナーレ ’59-’73(西武美)。

3月
オスカー・ココシュカ展(神奈川近美ほか)。

4あgつ
柳瀬正夢遺作展(愛知県美)。

4月
マリノ・マリーニ展(東近美ほか)。

5月9日
楠部弥弌、清水六兵衛、山鹿清華、帖佐美行ら約200人、現代工芸美術家協会を脱会、日本新工芸家連盟を設立。

5月
木村伊兵衛遺作展「秋田」(銀座・松屋)。

6月
「一九三〇年代・名取洋之助の仕事・大日本」(西武美)。

6月
斎藤義重展(東近美)。

6月
佐伯祐三展(京近美ほか)。

7月11日
日本・アジア・アメリカ・ラテンアメリカ美術家会議<第三世界とわれわれ-人間と自然の復権>展開催(都美)。

8月
ジャスパー・ジョーンズ回顧展(西武美)。

9月
ガウディ展(ニックデザインギャラリー)。

10月17日
福岡市、54年開館予定の福岡市美術館にミロの作品を約2億8,000万円で購入決定。

10月
ヨーロッパのポスター-その源流から現代まで展(東近美)。

11月3日
山梨県立美術館開館。

11月3日
ひろしま美術館開館。

12月
第1回東京セントラル美術館日本画大賞展。

*「ライフ」復刊。

写真展=E・J・ベロック写真展(ギャルリ・ワタリ)/土田ヒロミ「ヒロシマ1945~1978<原爆の子>の30余年」。

*田原桂一「窓」(カメラ毎日)/伊奈信男『写真・昭和五十年史』/石内都『アパートメント』/松本路子『のびやかな女たち』。

*現代日本写真全集“日本の美”12巻(集英社)。アパチュア「写真の歴史」(11巻)日本語版刊行開始。

【昭和53年】文・学

1月24日
江藤淳「戦後の文学は破産の危機」(毎日新聞)に端を発して、本多秋五らとの間で“無条件降伏論争”開始。

5月1日
大仏次郎記念館開館。

10月
有事立法反対文化人アピール(青地晨・中野好夫ら105人)。

11月
ペンクラブ、刑法改正反対で文芸家協会に協力を要請。

*吉行淳之介「夕暮まで」(新潮)/井上ひさし「吉里吉里人」(小説新潮)。

*津島佑子『寵児』/マルティン・ブーバー・田中義弘訳『我と汝・対話』/エリ・ヴィーゼル・村上光彦訳『沈黙のユダヤ人』/網野善彦『無縁・楽・公界』/マルグリット・デュラス・田中倫郎訳『破壊しに、と彼女は言う』/入江康夫『かつて座亜謙什と名乗った人への九連の敬文詩』/大西巨人『神聖喜劇』/中上健次『紀州木の国・根の国物語』/小林信彦『唐獅子株式会社』/中野孝次『麦熟るる日に』

*関敬吾『日本昔話大成』(角川書店・12巻)、『イスラーム古典叢書』(岩波書店)、『岩波講座 地球科学』刊行開始。

*ベストセラー 有吉佐和子『和宮様御留』/中沢けい『海を感じる時』/野末陳平『頭のいい税金の本』/城山三郎『黄金の日日』

*芥川賞 高橋三千綱「九月の空」、高橋揆一郎「伸予」。
 直木賞 色川武大『離婚』、宮尾登美子『一絃の琴』、有明夏夫『大浪花諸人往来』

【昭和53年】漫画

1月
大島やすいち「おれが大将」(マンガくん)。上原きみこ「マリーベル」(少女コミック)。

2月
牧野和子「ハイティーン・ブギ」(プチセブン)。

3月
柳沢きみお「翔んだカップル」(少年マガジン)。『別冊奇想天外SFマンガ大全集』刊。

4月
和田慎二「ピグマリオ」(花とゆめ)。

5月
大島弓子「綿の国星」(LaLa)。萩尾望都「スター・レッド」(少女コミック)。

6月
「アニメージュ」創刊。内崎まさとし「らんぽう」(少年チャンピオン)。新田たつお「怪人アッカーマン」(漫画ギャング)。

7月
「劇画村塾」(小池一夫主宰)創刊。『現代まんが全集』刊行開始。

9月
猫十字社「黒のもんもん組」(LaLa)。倉多江美「エスの解放」(LaLa)。

10月
「漫狂」(現代マンガ図書館)創刊。高橋留美子「うる星やつら」(少年サンデー)。猫十字社「小さなお茶会」(花とゆめ)。

11月
現代マンガ図書館開館。櫻井昌一『ぼくは劇画の仕掛人だった』刊。小林まこと「1・2の三四郎」(少年マガジン)。はるき悦巳「じゃりン子チエ」(漫画アクション)。

12月
いしいひさいち『がんばれ!!タブチくん!!』刊。

【昭和53年】映画

4月6日
第1回日本アカデミー賞授与式。松竹「幸福の黄色いハンカチ」が作品、監督、主演男優(高倉健)など賞を独占。主演女優は「はなれ瞽女おりん」の岩下志麻。

5月30日
大島渚監督「愛の亡霊」(主演:藤竜也、吉行和子)、第31回カンヌ国際映画祭で監督賞。

8月26日
シャルル・ボワイエ(78)、2日前死亡の夫人の後を追い睡眠薬自殺。「うたかたの恋」「ガス燈」「歴史は夜作られる」等。

9月11日
中平康監督(52)、胃ガンで死去。「狂った果実」「夏の嵐」等。

9月15日
元新東宝社長大蔵貢(78)死去。

9月18日
日活、社名を株式会社にっかつに変更を決定。

12月21日
佐野周二(67)、急性肝不全で死去。昭和11年松竹大船入り。「新道」「花籠の歌」「父ありき」「麦秋」「風の中の雌鶏」等。

12月28日
田宮二郎(43)、自宅で散弾銃自殺。昭和31年ミスター・ニッポン・コンテストで優勝後、大映入り。映画「悪名」シリーズ、「黒の暴走」など“黒”シリーズ、「白い巨塔」で人気。TV「白い影」ほか“白”シリーズに出演。

サード ATG
監督:東陽一
主演:永島敏行、森下愛子、吉田次昭

曽根崎心中 ATG
監督:増村保造
主演:梶芽衣子、宇崎竜童、左幸子

事件 松竹
監督:野村芳太郎
主演:大竹しのぶ、永島敏行、松坂慶子

帰らざる日々 日活
監督:藤田敏八
主演:永島敏行、江藤潤

鬼畜 松竹
監督:野村芳太郎
主演:緒形拳、岩下志麻、小川真由美

ダイナマイトどんどん 東映
監督:岡本喜八
主演:菅原文太

冬の華 東映
監督:降旗康男
主演:高倉健、池上季実子、北大路欣也

人妻集団暴行致死事件 日活
監督:田中登
主演:室田日出男、酒井昭

博多っ子純情 エル・アイ・エル
監督:曽根中生
主演:光石研、松本ちえ子

原子力戦争 ATG
監督:黒木和雄
主演:原田芳雄、佐藤慶、山口小夜子

最も危険な遊戯 東映
監督:村川透
主演:松田優作、荒木一郎

野生の証明 角川事務所
監督:佐藤純弥
主演:高倉健、薬師丸ひろ子

柳生一族の陰謀 東映
監督:深作欣二
主演:萬屋錦之介、千葉真一

皇帝のいない八月 松竹
監督:山本薩夫
主演:渡瀬恒彦、吉永小百合

星空のマリオネット ATG
監督:橋浦方人
主演:三浦洋一、亜湖

キタキツネ物語 サンリオ
監督:蔵原惟繕・竹田津実

桃尻娘 日活
原作:橋本治
主演:竹田かほり、亜湖、高橋淳

オレンジロード急行(エクスプレス) 松竹
監督:大森一樹
主演:嵐寛寿郎、岡田嘉子

聖職の碑 東宝
監督:森谷司郎
主演:鶴田浩二、三浦友和、岩下志麻

家族の肖像 伊
監督:L・ヴィスコンティ
主演:B・ランカスター

ジュリア 米
監督:フレッド・ジンネマン
主演:ジェーン・フォンダ

グッバイガール 米
監督:H・ロス
主演:リチャード・ドレイファス

ピロスマニ グルジア
監督:ゲオルギー・シェンゲラーヤ

未知との遭遇 米
監督:S・スピルバーグ
主演:R・ドレイファス

愛と喝采の日々 米
監督:H・ロス
主演:シャーリー・マクレーン

結婚しない女 米
監督:P・マザースキー
主演:ジル・クレイバーグ

白夜 仏
監督:R・ブレッソン
主演:イザベル・ヴェンガルデン

スター・ウォーズ 米
監督:G・ルーカス
主演:ハリソン・フォード

アニー・ホール 米
監督・主演:ウッディ・アレン
共演:D・キートン

フェイク 仏
監督・主演:O・ウェルズ

遠い雷鳴 印
監督:S・レイ

プリティ・ベビー 米
監督:ルイ・マル
主演:ブルック・シールズ

ミッドナイト・エクスプレス 英
監督:A・パーカー
主演:B・デイヴィス

ナイル殺人事件 英
監督:J・ギラーミン
主演:ミア・ファロー

ミスター・グッドバーを探して 米
主演:ダイアン・キートン

帰郷 米
監督:ハル・アシュビー
主演:J・フォンダ、J・ボイド

サタデー・ナイト・フィーバー 米
主演:ジョン・トラボルタ

コンボイ 米
監督:S・ペキンパー
主演:C・クリストファーソン

ラスト・ワルツ 米
監督:M・スコセッシ
主演:ザ・バンド

ザ・ドライバー 米
監督:W・ヒル
主演:ライアン・オニール